運命・宿命と修学旅行の関係とは?立命と天命の意味から読み解く

運命という言葉の意味を知っていますか?

また、宿命という言葉の意味を知っていますか?

この記事は、立命と天命から「運命と宿命の意味」を修学旅行で例えた内容になっています。

 

≪運命・宿命の意味≫

運命とは 宿命とは
・自分の人生に与えられる出来事に対して自分が関与できること
・修学旅行で例えれば、自由行動に何をするかを自分で決められることが運命
・自分の人生に与えられる出来事で自分が関与できないこと(姓名・生まれる時代など)
・修学旅行で例えれば、日程・ホテルなど自分では決められないことが宿命
運とは何か?運とは運ぶもの|目に見えない自分を運ぶものを「運気」という 人生|うまくいかない時期の原因・対処法・過ごし方|当たり前のことなの?

 

≪天命立命と修学旅行≫

天命と修学旅行 立命と修学旅行
・天命とは中国の思想でいう天(仏教での宇宙)の命令のこと
・修学旅行で例えると、天命は文部科学省の「学校は修学旅行を行うこと」という指導と同じようなもの
・立命は命(人生で何をするか)を決めること
・修学旅行で例えると、修学旅行で自分は何を学んでくるのか?を決めること

 

運命と宿命と立命と天命の意味とは

運命や宿命という言葉は良く使われます。

立命や天命という言葉は、普段あまり使うことはないと思います。

しかし、運命や宿命という言葉の意味を考える場合、

立命や天命という言葉の意味を考えることも大事ではないかと思います。

なぜかというと、運命・宿命・立命・天命はどの言葉も「命」という言葉が使われています。

ということは、運命・宿命・立命・天命という言葉は基本的に「命」に係わる言葉。

そして、運命・宿命・立命・天命という言葉の違う部分は、

「命」の前についている漢字の意味の違いになるからだと思うからです。

「命」とは「人のいのち」のことだと思いますが、

「人のいのち」は、「人の人生そのもの」といってもいいと思います。

ですので、この記事では「命=人生」という意味になっています。

ではさっそく、立命や天命という言葉の意味から、運命・宿命という言葉の意味を考えて行きましょう。

 

立命とは

立命とはどのような意味のある言葉なのでしょうか?

立命の意味を知るために、「立命館大学」の「立命」という言葉の由来を調べました。

立命館大学の立命という言葉の由来は、『孟子』の「尽心章句」に由来しているそうです。

孟子とは、儒教の教えを広めた古代中国の聖人として有名な方ですね。

儒教の「孔孟の教え」の孟は孟子のことで、孔は孔子のことになります。

では、『孟子』の「尽心章句」には、立命に関してどのように書いてあるのでしょうか?

「立命」というのは中国の古典「孟子」の盡心章(じんしんしょう)の一節にある「殀寿(ようじゅ)貳(たが)わず、身を修めて以て之れを俟(ま)つは、命を立つる所以(ゆえん)なり」から採ったもので、「人間には、若死にする人もあれば、長生きする人もあるが、それはすべて天命で決められていることである。だから生きている間はわが身の修養(勉強)に努めて天命を待つのが人間の本分を全うすることなのである」という考えです。
したがって、「立命館」は人間がその本分をまっとうするための場所を意味しています。

出典:http://www.ritsumei.ac.jp/profile/about/history/origin/

以上の立命館の名前の由来から、

  • 立命とは人間が天から与えられた役割・人生(天命)を果たすこと

といえるのかなと思います。

管理人ラボ的には「立命とは自分の人生で何をするのかを自分で決めること」とお話ししました。

この点、立命館の説明では「立命とは人間が天から与えられた天命を果たすこと」になっています。

この立命館の考え方をすると、

「立命をするためには、まずは、天命を知らなければならない」ということになります。

では、人間が天から与えられた天命とは何なのか?

また、個人的に与えられた天命は何なのか?

このことを知ることが、自分の立命を知るために必要になってきます。

 

天命とは

「天命」とはどのような意味があるのでしょうか?

辞書を調べると、

  • 「天命」とは「天から与えられた使命」
  • 「天から与えられた命令」

とあります。

「天から与えられた使命」や「天から与えられた命令」とは、

「自分が生きている間にやらなけれはならないこと」といえるのかなと思います。

ということは、

天命とはこの世で自分がやらなければならないこと」といえることが分かります。

では、この世で自分がやらなければならないこととは何?

ですが、天命は中国儒教思想ですので、まずは、儒教思想で大事にされている忠恕・五常を行うことが大事であると思います。

≪忠恕(ちゅうじょ)≫

  • 忠…忠誠・忠義をつくす
  • 恕…人の嫌なことをしない

≪五常(ごじょう)≫

  • 仁…慈しみ・思いやりの心
  • 義…人間としてのルールを守る
  • 礼…社会のルールを守る
  • 智…人の役に立つ知識を勉強する
  • 信…信頼されるように努力する

 

余談として、

「忠恕・五常を身につけた人」を中国では「聖人」というのかも知れません。

「聖人=立派な人」とすると、「道徳とは立派な人が身につけていること」といえるのかなと思います。

このように考えると「聖人に至る道が道徳」になると思います。

 

立命と天命という言葉から分かること

立命と天命の言葉の意味について。

先ほどお話ししたように、立命館大学の「立命とは」の説明によると、

  • 天命とはこの世で自分がやらなければならないこと
  • 立命とは、人間が天から与えられた役割・人生(天命)を果たすこと

になります。

ところで、立命と天命には「命(いのち)」という言葉が使われています。

「いのち」とは、「人間の人生そのもの」という意味といえますので、立命・天命は人生に関する言葉といえることが分かります。

 

運命と宿命を立命と天命から考える

「命=人生そのもの」という視点で、運命・宿命・宿命・天命と修学旅行の関係を考えてみましょう。

 

運命とは

「命=人生そのもの」という解釈をすれば、運命とは「人生を運ぶもの」という意味になります。

人生を運ぶものは何なのか?それは、

「目に見えない川のような流れが人生を運ぶこともある」でしょうし、

「目に見えない風のような流れが人生を運ぶこともある」と思います。

また、「いまの自分の考え方が人生を運ぶことがある」かも知れません。

このように考えると、

運命=「人生を運ぶもの」は、

  • 自分の力でどうすることもできないこと
  • 自分の考え方で何とかできること

の2つのものがあるといえます。

では、運命は自分でどうにかできるもなのでしょうか?

運命論という言葉もあるように、「人生のすべては決まっている…」という考え方があります。

反対に、「運命は自分で変えられる」という考え方があります。

では、どちらが正しいのかといえば、管理人ラボ的には「どちらも正しい」と考えます。

松下幸之助さんも運命について、

「自分でどうにかできる運命は2割、どうにもできない運命が8割」といわれています。

 

宿命とは?

では次に、「宿命」とはどのような意味があるのかを考えていきましょう?

宿という字は、「やど」という意味がありますので、

宿とは「とどまる所」といえます。このことから、

  • 「宿命」とは「人生そのものがとどまる所」

と考えられます

では、「人生がとどまる所」といえば何であるのかというと、

  • 宿命とは天命が決めた人生でのとどまる所

といえるかも知れません。

「天命が決めた人生でのとどまる所」とは、あらかじめ決まっていることのことで、

修学旅行で例えると、「何日にどこのホテルに泊まるように日程が決まっている」ということなのかなと思います。

修学旅行ではホテルはあらかじめ決まっているので変えられません。

また、修学旅行での団体行動の日程も決まっています。

修学旅行の日程のように「宿命もあらかじめ天命で決まっているので変えられない」といえるのではないかと思います。

 

修学旅行と運命と宿命の関係とは|立命・天命

立命と天命から運命と宿命について考えてきました。

ここからは、立命・天命・運命・宿命を分かりやすく理解するために、それぞれの「命」を修学旅行に例えていきます。

修学旅行の目標は「社会を学習するため」。

  • 「社会を学習するため」に修学旅行に行かないといけない

これを天命とします。

すると、

  • 修学旅行を有意義にしようと目標を立てる
  • 将来の自分の役に立つ修学旅行計画を立てる

ことが立命に例えられます。

このように目標と計画をたてて修学旅行に行きます。

しかし、

  • どこに行くのか?
  • どこに泊まるのか?
  • 誰と一緒なのか?

日程の大まかなことは決まっています。

そして、その日程は変えることができません。

この変えられないことが修学旅行での宿命に例えられます。

ただ、大まかな日程は決まっていますが、その日程の中で、

  • 自分にできること、
  • 何を見るのか?
  • どうゆう体験をするのか?
  • お土産は何を買うのか?
  • 修学旅行にいく前に自分が建てた行動計画(立命)の通りにちゃんと行うこと
  • ちゃんと計画通りになるよう行動すること

これが修学旅行での運命に例えられるようになります。

 

まとめ

立命・天命から運命と宿命の意味を考えてきました。

最後に、天命・立命・宿命・運命の意味をまとめます。

 

≪運命・宿命・天命・立命の意味≫

運命とは 宿命とは
・自分の人生に与えられる出来事に対して自分が関与できること
・修学旅行で例えれば、自由行動に何をするかを自分で決められることが運命
・自分の人生に与えられる出来事で自分が関与できないこと(姓名・生まれる時代など)
・修学旅行で例えれば、日程・ホテルなど自分では決められないことが宿命
天命とは 立命とは
・天命とは中国の思想でいう天(仏教での宇宙)の命令のこと
・修学旅行で例えると、天命は文部科学省の「学校は修学旅行を行うこと」という指導と同じようなもの
・立命は命(人生で何をするか)を決めること
・修学旅行で例えると、修学旅行で自分は何を学んでくるのか?を決めること

 

運命と宿命の意味はとても深いと思いますので、運命と宿命の本当の意味は理解できないかも知れません。

しかし、

  • 立命と天命の意味を調べること
  • 運命や宿命を修学旅行に例えること

により、運命と宿命の意味がなんとなく理解できるのではないかと思います。